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[04.27/]
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ハロウィンて今日でしたっけ?31日?
まぁ、いいや、ちょっと小ネタが浮かんだんで走り書き。


「お菓子はいらねぇ悪戯させろ」
「え? 何? いきなり」

人のベッドにもぐりこんできたと思ったら訳のわからない事を言って。

「お菓子はいらねぇ悪戯させろ」
耳許で呟くとニヤニヤ笑ってる。
「なんだよ気持ち悪い」
「さっきガキどもが言ってたろ?」
カペラがカゴを持って走り回ってるのを思い出した。
「それを言うなら、お菓子をくれなきゃ悪戯するぞ、だろ?」
「なんだっていいよオレは、お菓子はいらねぇから」
下着の中に滑り込んだ指先が胸の突起を弾きなが「悪戯させろ」と耳許で囁いた。
「もうしてるじゃんか」
呆れつつ悪戯オヤジの体を引き寄せる。
強引にフラウの唇に吸い付くと「お菓子はあげねぇ…悪戯しろ」と囁いた。
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※まだ、8月だというのに、なにやら秋らしい風が部屋に流れ込んできます…
 いい加減、終わらせないと、秋祭りになってしまうw
 以下続きですv


オレ達はその後も屋台を冷やかしながら練り歩いた。
射的をしたり、スマートボールであんず飴当てたり、テイトはどれも器用に当てていき、景品はカペラの宝物になった。
「あんず飴って微妙だな…甘いのかすっぱいのか。しかも、これ、あんずじゃねーし」
テイトが当てたあんず飴を齧りながらオレは顔をしかめた。
「オレは好き」
「僕も!」
どうやら、この兄弟はこのあんず(?)飴がお気に入りらしい。
テイトが水あめを上手に舌で絡めて舐める仕草が妙にエロくて気付かれないように盗み見る。
「フラウ、ぼーっとしてると水あめが垂れるよ」
「わっ」
テイトに言われ慌てて口で舐め取る。あやうく浴衣を汚すところだった。
「ははは」
「フラウ兄ちゃんて意外と不器用だね」
カペラにまで笑われる始末だ。
しかし、不器用とは心外だ。不器用なのはテイトの方でオレは手先は器用な方だ。
「お兄ちゃんはコツさえ掴めれば何事も器用にこなせるのだよ」
真剣な顔で訂正してみたが「ほんとに~?」と鼻で笑われた…
さっきまでの天使はどこへ…
「帰ろっか」
テイトに促されてオレ達は再び屋台を縫って神社の奥を目指した。


つづく
「フラウ、下手糞だな…」
そう言ってテイトがオレの手からポイを奪うと、一匹の色鮮やかな金魚をするっと掬って椀に入れた。
「オマエいつから?……っつうか、上手いな金魚すくい」
「まあね」
「ミカゲは?」
「別の友達に連れてかれた」
「オマエは行かなくていいのか?」
「なんで? オレはフラウと祭りに来たかったんだけど」
そんな……嬉しいけど……ずっと、オレを放ったらかしだったじゃねぇか!
オレの内心を察してかテイトは「ごめん」と呟いた。
「別に怒ってねぇし」
「うん……フラウ、行こ」
テイトは立ち上がるとオレの手を引いた。
「カペラも行くよ」
オレ達は3人並んで屋台見物を再開した。
カペラの手には2匹の金魚が入った袋がぶら下がっている。
掬った金魚は全て貰えるのかと思ったがそうではないらしい。
「浴衣…」
「ん?」
「その浴衣、似合ってるね」
テイトは自分で言って照れているのか俯いた。
「あ、これ、オマエの親父のだろ? 悪かったな…なんか思い出の品に袖通しちまって」
「別に…着てくれた方が嬉しい。フラウ、似合ってるし」
「そうか? 金髪に浴衣なんていかにも着せられてますって感じで、みっともなくないか?」
テイトは首を横に振った。
「ちゃんと着こなしてるよ」
「はは、サンキュ、テイトも…それ、似合ってるぜ」
テイトとカペラは二人して甚平を着ている。
二人とも小学生みたいで可愛らしい。
「ったく、叔父きのヤツ、こんなん引っ張り出してきやがって」
テイトは甚平を着たくなかったようだが、カペラに押し切られ、仕方なく袖を通した。
「涼しそうでいいじゃないか」
「そうだけど…」
「来年はこの浴衣が着れる様になるさ…」
「なるかな…?」
「……」
オレとテイトは顔を見合わせた。
この身長差を一年で縮められるとは思えない。
「ま、無理だろな」
「……」



つづく


※ミカフラ対決は回避されましたwww
※どんどん進めていかないと、夏が終わってしまいます。それでは続きです。


「お兄ちゃん、金魚すくいやろ~!」
テイトの弟に手を引かれるがまま神社の参道に並んだ屋台を漫ろ歩く。
こういう夏祭りに来たのは何年振りだろうか。
いや、こういった小さい神社で行われる祭りに来たのは初めてかもしれない。
見るもの全てが新鮮なのにどこか懐かしい。
できればテイトと二人きりでこのノスタルジックな雰囲気を楽しみたかった。
オレは小さく溜息を吐くと、オレのすぐ後ろを歩く二人の会話に耳を傾けた。
二人も祭りに来るのは久しぶりのようだ。
思い出話にせっせと花を咲かせている。
時折笑い声を挟みながら。
そんな二人を視界に入れたくなくてオレは祭りの風景に集中した。
「お兄ちゃん、こっちこっち」
カペラの小さい手がオレの手をぎゅっと握り締めた。
多少(かなり)の孤独を感じているオレにとってカペラはまさに天使だ。
ここは綺麗な金魚をすくってカペラにプレゼントすることにしよう。
オレは浴衣の袖を捲くると気合を入れた。

『これを着ていくといい』
食後にテイトの叔父は浴衣を差し出すとオレに着せた。
『思ったとおり! 寸法もぴったりだ』
言葉通り端から誂えたようにしっくりと体に馴染む。
オレが素直に感想を言うと『浴衣ってのはそういうふうに出来てるもんさ』と笑った。
その後、テイトの父親の形見だと聞いて慌てて脱ごうとして止められた。
『いいから着てってくれよ。テイトには、ほら……な!』
ああ、長けが余るのか……
テイトの叔父と顔を見合せて噴出した。

浴衣を汚さないようにしないとな。
袖と裾を気にしつつ金魚をすくうのは思いの他難しい。
そんなオレを横目にカペラが器用に金魚を一匹、二匹と掬い上げる。
「上手いもんだな」
「へへへ。お兄ちゃんの分も掬ってあげるね」
「いや、オレはいいよ。寮じゃ金魚飼えないし」
「そっか……りょ…」
「ん? 何?」
「寮でのテイト兄ちゃんって…」
「テイト? 人気者だよ。みんなから慕われてる」
「そう。良かった。ちょっと心配してたんだ。お兄ちゃん、結構天然だから…」
「まぁ、確かに天然だな」
「ふふふ」
カペラが嬉しそうに微笑んだ。
テイトは確かにみんなから慕われてる。
いろいろな意味でな。
ついでに邪なヤツはオレが陰ながら排除してる。とは、この兄思いの弟には言えないが、これからもオマエの大事な兄ちゃんはオレが守るよ。そう、心の中で呟いた。


つづく


※ようやく祭りに辿りついたものの中々イチャイチャな展開にならなくて、不完全燃焼w
次回はミカゲといよいよ対決!するのかな?
書いてる本人が迷走中ですw
どうしてこうなった?
テイトの家の台所にはテイトとその叔父と弟、隣のミカゲ、そしてオレが居る。
ミカゲは玄関先で簡単に紹介されてからも、ずっとテイトの傍を離れない。
「久しぶりに賑やかな晩御飯になりそうだな」
テイトの叔父はにっこりと微笑みながら買い物袋をテーブルへ置くと、買ってきた食品類を冷蔵庫へと移し入れた。
玄関先でテイトとミカゲが再会の抱擁をしているところへテイトの叔父と弟が帰宅した。
簡単に挨拶をして、何故か全員台所へと流れ込んだ。
「君、嫌いなものはある?」
「いえ、ないです」
「あ、そう、なら良かった。嫌いなものがあっても食べさせるのが我家の流儀だから」
叔父はニヤリと笑うといかにも子供が嫌がりそうな黄色野菜を取り出した。
「あ、ピーマンはやめて」
テイトの弟が叔父の脚にしがみ付いた。歳は7歳か8歳といったところか? 叔父と弟の攻防戦が微笑ましく、沈みかけたテンションが少しだけ浮上した。
「あの、オレも手伝います」
「そう? ありがとう、じゃ、この野菜を切ってもらおうかな。野菜炒めにするから」
「わかりました」
オレは包丁を握ると水切り籠から野菜を取り出し、手際良く小口切りにしていった。
「普段からしてるの?」
「え? まぁ、料理は嫌いじゃないんで」
「感心だねぇ。それに比べてテイトは……」
叔父は言いかけると襖を開け放った隣の和室で盛り上がっているミカゲとテイトを振り返った。
「案外、不器用ですよね」
失礼だと思いつつオレは苦笑いを浮かべた。
「そうなんだよ、包丁なんて怖くて持たせられない」
そう言って叔父は難しい顔を作った後、苦笑した。
「ねぇ、ねぇ、お兄ちゃん、ピーマンとニンジンはもう半分に切ってくれる?」
弟が切実に訴えるからオレは「いいよ」と答えるとさらに半分に切り分けた。
途端に弟の顔に笑顔が戻り「ありがとう」とお礼を言った。
可愛い……テイトの子供の頃もこんなだったのだろうか?


「いただきまーす!」
そう言って当然のように食卓に並ぶミカゲが手を合わせた。
どうして、オマエがまだ居る? ここんちの子供か?
オレが呆気に取られていると、テイトが「ミカゲは家族みたいなもんだから。この辺じゃ、みんなそうだよ。オレもカペラもミカゲんちでご飯食べたりしてるし」と言って笑った。
「へぇ~」
オレは作り笑顔でその場の雰囲気を壊さないように極力努めたが、内心穏やかではない。寮でのオレのポジションがここでは全てミカゲに奪われている。
それは、仕方の無いことだが、こう堂々と見せ付けられると流石のオレも気が滅入る。

来るんじゃなかった……
いっそ、この場からテイトをさらって逃げ出すか!

良からぬ衝動を抑えて、オレは作り笑顔をミカゲへと向けた。


つづく


※祭りはどこへ?www

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